韓国科学技術情報通信部(MSIT)は1月29日、2026年の業務計画を12月12日に大統領に報告し、世界トップ3のAI大国と科学技術大国を目指す方針と重点施策を示した。
本計画では、①自立型AIとAIコサイエンティストの開発、②AIトランスフォーメーション(AX)の全国展開と国際化、③K-ムーンショットによる国家戦略技術の育成、④科学技術人材育成と研究開発(R&D)エコシステム改革、⑤地域主導型R&Dの拡大と情報セキュリティ強化の5つを主な取り組みとして掲げている。
第1の取り組みは、自立型AIの基盤構築とAIコサイエンティストの育成である。MSITは、韓国型AI(K-AI)の基盤モデル開発を2026年1月までに完了し、上半期中にオープンソースとして公開する計画だ。生命科学や材料、半導体など6分野で、研究者と協働し研究の全過程を支援するAIコサイエンティストを開発し、2030年までにノーベル賞級の成果創出を目指す。
第2は、AIトランスフォーメーション(AX)の本格推進と国際展開である。K-AIを支えるAIハイウェイを整備し、2026年までに累計3万7000台のGPUを確保する。あわせてK-AIの海外展開を進め、アジア太平洋地域のAIハブ形成を図る。
第3は、国家課題に挑むK-ムーンショットプロジェクトである。難病対策、クリーンエネルギー、次世代半導体などの分野で独創的技術の確保を目指し、2026年に主要ミッションとマイルストーンを策定する。バイオテクノロジーや量子技術といった将来の戦略分野への投資も拡大する。
第4は、科学技術人材の育成とR&Dエコシステムの改革である。国家科学者を含む人材育成を強化するとともに、基礎研究への投資拡大、研究期間の長期化、10年以上の長期研究促進を進める。成果偏重を改め、挑戦性や研究プロセスを重視する評価制度へ転換し、研究者の事務負担削減も図る。
第5は、地域主導型の自立的R&D拡大と情報セキュリティ体制の強化である。地域自主R&D予算を2026年の約1600億ウォンから2030年に約1.1兆ウォンまで段階的に拡大する。
MSITは、2026年の政府R&D予算を35.5兆ウォン、AI予算を9.9兆ウォンとする計画である。副首相級組織として昇格し官民の力を結集し、国民が実感できる成果創出を目指すとしている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部