2026年05月
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数百年にわたる水の謎に決着 韓国MSIT

韓国科学技術情報通信部(MSIT)は4月16日、浦項工科大学(POSTECH)の研究チームが主導し、スウェーデンのストックホルム大学の研究チームと連携して、水の「液体―液体臨界点」を世界で初めて観測したと発表した。研究成果は学術誌Scienceに掲載された。

数百年にわたり解明されなかった水の謎の一つが、POSTECHの研究チームを中心とする10年に及ぶ粘り強い努力の末に解明された。研究はPOSTECHのキム・ギョンファン(Kim Kyung-hwan)教授とストックホルム大学のアンダース・ニルソン(Anders Nilsson)教授の研究チームにより実施された。水は最も重要で長く研究されてきた物質の一つであるが、最も特異で理解が難しい物質の一つでもある。多くの液体は温度低下で密度が増加するが、水は4℃で最大となりその後低下する。このため冬季でも水面のみが凍結し、その下で水が流れ続ける。このような挙動の根本的理由は長年の謎であった。

この説明として、水が高密度水と低密度水という2つの状態で存在し、ある温度で両者の境界が消失する「液体―液体臨界点」仮説が提唱されてきた。臨界点は−40~−70℃の極低温域にあると考えられていたが、−40℃以下では水が極めて速く凍結するため実験的証明は困難であり、この仮説は数十年にわたり議論の対象となっていた。

研究チームは太陽の数十億倍の明るさを持ち、分子運動を1兆分の1秒の時間スケールで測定可能な浦項加速器研究所のX線自由電子レーザー(PAL-XFEL)を用い、−70℃でも凍結しない水を生成した。その結果、液体―液体臨界点が約−60℃に存在することを世界で初めて観測した。

この成果は、液体―液体臨界点仮説を実験的に確認するとともに、水の特異な性質が高密度水と低密度水の競合に起因することを示す証拠を提供した。研究チームは2017年に−45℃、2020年に−70℃まで凍結しない水の観測に世界で初めて成功しており、その後も温度および圧力による変化を精密に観測する研究を継続した結果、臨界点の観測に至った。キム教授は「本研究は水の特異な性質と液体―液体臨界点を巡る長年の議論に結論をもたらしました」とし、「本成果は生物や自然現象における水の役割の理解の出発点となります」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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