2026年06月
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SKテレコム、アジア企業初のホライズン・ヨーロッパ参画で量子暗号技術開発へ

韓国の通信大手SKテレコム(SKT)は6月9日、EUの研究開発支援枠組み「ホライズン・ヨーロッパ」に採択され、次世代量子暗号技術の開発に取り組むと発表した。本プロジェクトはギリシャ(NCSRD)、オーストリア(AIT)、ドイツ(シノゲート)、韓国(ETRI)の研究機関・企業との多国間共同研究で、今後3年間にわたり実施される。韓国は2025年7月に「ホライズン・ヨーロッパ」へ準加盟しており、SKTはアジア民間企業として初めて量子暗号分野で研究費支援を受ける。

本研究の目的は、量子フォトニック集積回路(QPIC)とAIを組み合わせた「QPIC-AI」技術により、量子鍵配送(QKD)システムの実用化を進めることである。QKDは量子力学の特性を利用し、安全な暗号鍵を生成・共有する技術で、盗聴が原理的に困難な高い安全性を持つ。一方で従来は光学部品の個別組立が必要で、大型・高コストであることが普及の障壁となっていた。

これに対しQPIC-AIは、複数の光学機器を半導体チップ上に集積して小型化を図るとともに、AIが温度や振動による変動をリアルタイムに補正し、安定性を向上させる。これにより量産化や低消費電力化も期待でき、量子暗号の適用範囲拡大につながる。

SKTはPICベースのQKDシステム開発と検証を担当、ETRI(韓国電子通信研究院)は送受信チップの開発を担う。欧州との連携により、異なる認証基準の比較・整理を進め、将来的な国際標準化への貢献も期待されている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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