2026年08月
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半金属と半導体を連続形成、電流損失低減へ新構造 韓国KAIST

韓国科学技術院(KAIST)は7月13日、同院の研究チームが2次元材料内に半金属領域と半導体領域を連続形成し、両者の界面を電流が妨げられずに流れる新構造を実現したと発表した。研究成果は学術誌Matterに掲載された。

KAISTのマスコットキャラクター(Nubzuki)による研究内容の概念図
(AI生成)

半導体では、金属電極と半導体が接する界面に生じる接触抵抗が素子性能を低下させ、電力損失を招く。微細化が進むほど影響が増すため、次世代半導体開発で最も解決が難しい技術的ボトルネックの一つとなっている。

KAIST材料科学工学科のホン・スンボム(Seungbum Hong)教授を中心に、同学科のカン・ギボム(Kibum Kang)教授と成均館大学校のチョ・ソンボム(Sung Beom Cho)教授のチームが共同研究した。従来のように半導体上に金属電極を取り付けるのではなく、原子レベルの薄さを持つ2次元材料である二セレン化白金(PtSe2)の一枚の薄膜内に、半金属領域と半導体領域を連続的に形成した。一つの材料が途切れずに続く一体構造(モノリシック構造)により、両領域が同じ材料内で自然につながる界面を作製した。

研究に関するインフォグラフィック
(出典:いずれもKAIST)

研究チームは、探針で表面や電気的特性を原子レベルまで測定する原子間力顕微鏡(AFM)を用い、薄膜内の電荷輸送をナノメートルスケールで直接可視化した。半金属領域から半導体領域へ電流が移る際、流路の遮断や屈曲が生じず、途切れることなく流れ続けることを初めて確認した。一体構造の界面が電流を妨げないことを実験で示したのは初めてという。さらに半導体領域に電界を加え、金属―半導体接合構造で電流を安定して制御できることも確かめた。

共同筆頭著者は、KAIST材料科学工学科博士課程のキム・ヨンギュ(Yeongyu Kim)氏、同学科のキョン・ミンスン(Minseung Gyeon)博士、成均館大学校博士課程のホン・ジフン(Ji Hoon Hong)氏である。今回の成果は、2次元材料を使う次世代半導体素子の接触抵抗を大幅に低減する基盤技術となり、人工知能(AI)半導体、超低消費電力半導体、次世代論理半導体への応用が期待される。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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