3月11日、オーストラリア科学アカデミーは、2021年の科学アカデミー栄誉賞を発表した。現在までの業績が評価された、もしくは、将来が期待される24名のスター科学者が表彰された。
最上位の栄誉賞(Premier honorifics)には、2名が選出された。
メルボルン大学のアンドリュー・ホルムズ(Andrew Holmes)教授は、物質科学及び生物学に及ぶ有機高分子合成における貢献が認められた。ディスプレイや太陽電池に応用可能な発光プラスチック等の開発や、太陽電池の開発、生物学分野では共同研究により、大腸がんのシグナルとなるものを含む、重要なタンパク質の同定に貢献した。
ウエスタン・オーストラリア大学のシェリル・プレーガー(Cheryl Praeger)名誉教授は、数学の群論分野における対称性について革新的な業績による貢献が認められた。原始群に関する理論を発展させ、対称グラフ論等に応用できる新たなパラダイムを確立し、アルゴリズムが世界中のテクノロジーで使用されている。また、女性支援や学校教育などの人材育成への貢献も認められた。
栄誉賞には6名、中間キャリア層の栄誉賞(博士号取得後8~15年)には4名、若手キャリア層(同10年以内)の栄誉賞には12名が選ばれた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部