豪州首相科学顧問のキャシー・フォーリー(Cathy Foley)博士は2月25日、同国の科学政策フェローシッププログラムを継続する意向を表明した。同プログラムは、前首相科学顧問のアラン・フィンケル(Alan Finkel)博士が2018年7月に立ち上げたもので、これまで豪州政府の11省庁に31人の科学政策フェローが配置された。
このプログラムにより各省庁に配置された各フェローは、データ分析スキルをはじめとした高度な専門性と、政策実務への新鮮な視点をホスト官庁にもたらしたと評価されている。フェローにとっても、ホスト官庁における実務を通じて政策立案の経験を積むことで、政府内のさまざまなキャリア機会に触れることができる。実際、フェローシップを修了した後も豪州政府部内での仕事を続けているフェローは多い。
豪州公共サービスの「インデペンデントレビュー」では、政府部内において多様性の向上とともに、科学関連スキルの活用の改善が重要視されている。フォーリー博士は、「このプログラムを継続することは、科学的助言が政府の政策形成の中心であり続けることを保証することに寄与するだろう」として、プログラムの継続を歓迎している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部