2021年のオーストラリア科学アカデミーのフェローに、オーストラリア国立大学からは地球化学者と植物生物学者が選ばれた。
ドリット・ジェイコブ教授(左)とバリー・ポグソン教授 (写真提供:オーストラリア国立大学)
オーストラリア科学アカデミーのフェローに選出されたのは、オーストラリア国立大学の地球化学者、ドリット・ジェイコブ(Dorrit Jacob)教授と植物生物学者、バリー・ポグソン(Barry Pogson)教授だ。が、オーストラリア科学アカデミーのフェローに選出された。
ジェイコブ教授は、バイオミネラリゼーション研究の先駆者として知られる。研究対象は軟体動物が真珠を生み出す仕組みから、ダイヤモンドが地球のマントルの奥深くで形成される仕組みまで多岐にわたる。同大学の地球科学研究科における女性初の研究科長でもある。
ポグソン教授は植物細胞による環境の変化に関するコミュニケーションの仕組みを明らかにし、干ばつに強い作物の開発に道を開いた。
すでにこの分野のリーダーとして認められているジェイコブ教授は、「この栄誉を光栄に思っています」と今回の受賞を喜んだ。
2020年に困難な時期を経験したボグソン氏は「本当のヒーローは、私の研究室の学生や初期キャリアの研究者たちです」と学生らをねぎらい、「彼らのキャリアをバックアップするための努力は、今後数年間の私の仕事の焦点となるでしょう」と話した。
フェローの称号は毎年、豪州で最も顕著な業績を収めた研究者らに贈られる。2021年に選出されたフェローは22人だった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部