オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は7月7日、国内外の研究機関や企業による共同研究・開発・実証(research, development and demonstration: RD&D)を支援し、オーストラリアの水素産業の発展を促進することを目的とした500万豪ドル(約4億円)のプログラムを発表した。
「水素RD&D国際協力プログラム(Hydrogen RD&D International Collaboration Program)」と名付けられたこの2年間のプログラムは、CSIROが最近立ち上げた「水素産業ミッション(Hydrogen Industry Mission)の重要な要素となる。このミッションは、オーストラリアの水素生産コストを、1 キログラム当たり2豪ドルまで下げることを目標に、政府、産業、研究の各部門の連携を促すものである。
このプログラムでは、以下のような活動を計画している。
水素産業ミッションを率いるパトリック・ハートレー(Patrick Hartley)博士は、ビジネス、研究、政治のあらゆる方面でクリーン水素活用への勢いが高まっていることを指摘したうえで、CSIROはこの新たな機会を活用して、排出量実質ゼロ(net zero emissions)に向けた転換を実現できる絶好の立場にあると自信を見せた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部