2021年11月
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クリーン水素産業ハブ計画に投資拡大 豪政府

オーストラリア連邦政府は、国内の水素生産を強化するための「クリーン水素産業ハブ(Clean Hydrogen Industrial Hubs)」プログラムにさらに1億5,000万豪ドル(約130億円)を投資することを発表した。9月20日付。この投資を通じて2つの地域を追加し、7つの地域での水素ハブの展開を促進する。

水素エネルギーによるネットワークのイメージ

政府は水素ハブを通じて、水素の生産と産業利用の施設を同一地域に集約し、水素技術を商用化することを目的としている。同プログラムでは総額4億6,400万豪ドルの助成プログラムを実施し、プロジェクト初期の実行可能性調査と設計に最大300万豪ドル、プロジェクトの展開に最大7,000万豪ドルを提供する。

同国のスコット・モリソン(Scott Morrison)首相は、水素ハブはオーストラリア全体で雇用を創出し、この新たなエネルギー産業でオーストラリアが世界的リーダーになるための取り組みを加速するだろうと述べた。

アンガス・テイラー(Angus Taylor)エネルギー・排出削減担当相は、クリーン水素産業ハブは、水素生産のコスト低下と規模拡大にために必要な国内需要を創出し、地域の雇用機会を創出することにつながると語り、生産コストに関しては、「1キログラムあたり2豪ドル以下という目標の達成に向けた産業の発展をこれらのハブが後押しする」と期待する。

プログラムの詳細はオーストラリア政府のウェブサイト(business.gov.au)で公開されており、助成金への応募受付は数週間後に開始される予定である。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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