オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は1月5日、同機構のダイエットプログラム「トータルウェルビーイングダイエット(Total Wellbeing Diet)」に、AI(人工知能)コーチ「Hope」を導入したと発表した。心理学的手法を用いて、減量に向けた会員のモチベーション向上を支援する。
© Digital Wellness (提供:CSIRO)
CSIROが「トータルウェルビーイングダイエット」会員約1万1,000人を対象にした調査において、「定期的に体重を測定する」「メニュープランに従う」「食事を記録する」という3つの行動を最もよく守った人々は、12週間で開始時の体重の8.1%、平均7.5キログラムの減量を達成した。一方、最も守らなかった人々の減量結果は開始時の体重の3.3%(3.1キログラム)と、大きな差が現れた。
Hopeはこの結果に基づき、人々がこれらの行動を取り入れ、減量目標を達成できるよう支援することを目的としている。同プログラム会員の1億件以上のデータポイントを基に、最先端の機械学習を用いて、適切な減量目標値を予測し、進捗を追跡し、適切なタイミングでフィードバックを提供する。
同プログラムを担当する栄養士ペニー・マッコイ(Pennie McCoy)氏は、Hopeのリリースについて、健康に対する今年の目標を立てようとしている人々に最適なタイミングだとし、 「Hopeの設計を通じ、最新の科学を用いて健康転帰を改善できることが引き続き証明された」と研究成果について語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部