2022年04月
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プラスチックごみ80%削減のミッションに5,000万豪ドルを投資 豪CSIRO

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は3月20日、同機構のプラスチックごみ削減ミッション「Ending Plastic Waste Mission」に、産業界、政府、大学、その他の団体と共同で5,000万豪ドル(約45億円)を投資すると発表した。

オーストラリアでは年間100万トンの使い捨て(single use)プラスチックが消費され、そのうち12%しかリサイクルされていない。CSIROはこのミッションを通じてオーストラリアのプラスチックごみを80%削減することを目標としている。

(提供:CSIRO)

世界のプラスチックの使用量が2040年までに倍増すると予測されるなか、CSIROの最高経営責任者であるラリー・マーシャル(Larry Marshall)博士は、この大きな目標の達成には、産官学にまたがる「チーム・オーストラリア」としての協力が必要だと強調した。 このミッションの下では以下のような研究が行われる。

  • プラスチックの製造・使用・リサイクル方法の変革:革新的な技術、材料、製品、工程の開発。
  • 持続可能なプラスチック循環型経済の支援:人体や環境への有害な影響の軽減と、プラスチックごみによる経済的利益の創出。
  • 包装・廃棄物システムの改革:効果的なリサイクル手段の開発、標準の策定と実装に関する助言、意思決定を支援するアナリティクスや機械学習、組織的変化の創出。

CSIROはこのミッションの一環として、マードック大学(Murdoch University)と共同で100%堆肥化可能なバイオプラスチックの開発を行う。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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