2022年05月
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量子技術の成長に向けた「国家量子戦略(National Quantum Strategy)」を策定 豪政府

オーストラリア政府は4月8日、同国の量子産業を成長させ、革新的な量子技術を支援、導入するための重要な方策を進めていると発表した。

同政府は現在、首相科学顧問 (Chief Scientist)のキャシー・フォーリー(Cathy Foley)博士の指導の下で、同国の量子産業に関するビジョンをまとめた「国家量子戦略(National Quantum Strategy)」を策定している。

(提供:豪政府)

同国には世界トップクラスの量子研究能力を有する機関が多数存在する。量子技術産業は、2040年までに約40億豪ドルの経済価値と、1万6,000の新規雇用を創出できる可能性がある。

同政府は、量子技術は以下のような形で人々の生活を向上できるとしている。

  • 量子コンピューターが可能にするデータ保存・処理方法を用いて、大量のデータセットから新たなインサイトを引き出す。
  • 量子センサーを用いてインフラ整備活動に要する時間を節約し、土木工学プロジェクトのスピードと正確性を向上する。
  • 量子を活用して高速な創薬プロセスを実現する。
  • 量子暗号により、政府や企業、社会を保護する。

「量子ビット」を用いてコンピューターを構築する量子技術は、トランジスタ小型化の限界を打破し、コンピューターの処理能力を大きく向上できると期待されている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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