オーストラリア政府は4月28日、「国際セキュリティー・サイバー空間における女性のフェローシップ(Women in International Security and Cyberspace Fellowship) 」の支援を受けた女性外交官ら(フェロー)が、3月28日~4月1日、「サイバーセキュリティに関する国連オープンエンド作業部会(UN Open Ended Working Group on Cyber:OEWG)」の第2回会合に出席したと発表した。
フェローは国家代表団と共にOEWGの公式会議に出席したほか、国際法や軍縮に関するメンタリングを含むさまざまなイベントに参加した。
サイバーセキュリティに関する国連オープンエンド作業部会(OEWG)の参加者ら (提供:豪政府)
このフェローシップは2020年2月に豪州、カナダ、オランダ、ニュージーランド、英国、米国により設立され、若手・中堅の女性外交官に、サイバー政策に関する研修や、ニューヨーク(国連本部)の関連会合に参加するための渡航費を提供している。豪州は東南アジアや太平洋諸島諸国のフェローを支援している。
フェローシップの設立時に中満泉・国連事務次長が指摘したように、平和協定は女性を交渉の場に含めた方が長続きすることが示されている。このフェローシップは、サイバー・基幹技術に関する議論において、性と地域の両面で多様性と包摂性を向上することを目指している。
今回、OEWG第2回会合への介入の43%は女性の発言者により行われた。また、国際法に関するステートメント(statement)は50%を女性が行い、ジェンダー平等が達成された。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部