オーストラリア研究会議励起子科学分野のセンター・オブ・エクセレンス(ARC Centre of Excellence in Exciton Science)は、ドイツのバイロイト大学(University of Bayreuth)と、半導体の機能性向上を目的とした共同研究を実施すると発表した。11月8日付け。
(提供:豪政府)
このプログラムは、博士課程在籍者の共同研究を支援するドイツ研究振興協会(German Research Foundation)の助成プログラム「International Research Training Group:IRTG」 の助成対象に選出された。今回選出された11のグループには、5年間で総額6,900万ユーロ(約98億円)が提供される。
この共同研究グループでは「有機・無機半導体における光刺激:理解および外部刺激を通じた制御」をテーマに、半導体の機能を変化させる方法を研究する。研究では、自然界からヒントを得たアプローチを用い、半導体の局所環境(local environment)を変化させることで、光活性システム(light-active systems)における異なる機能を発揮させる。
オーストラリア側では、同センターの所長であるポール・マルバニー(Paul Mulvaney)教授をはじめ、メルボルン大学(University of Melbourne)とモナシュ大学(Monash University)の教授らがこの共同研究グループを指導する。
マルバニー教授は今回のIRTGの設立について、「光活性システムのイノベーションに関する基本的な問いに答えるための助けとなる。こうしたシステムはクリーンエネルギー社会を創出するうえで非常に重要になる」と語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部