オーストラリア(豪州)のシドニー大学(University of Sydney)は1月20日、同大学の研究者らが、シドニーのテックセントラル(Tech Central)地区に設立予定の2つの研究開発施設に対し、ニューサウスウェールズ(NSW)州政府の助成金を獲得したと発表した。

NSW州は、同地区の研究開発インフラの形成を目的とした助成金プログラム「Tech Central Research and Innovation Infrastructure Fund」の下で、これらのプロジェクトを含むシドニー大学、シドニー工科大学(UTS)、豪州のスタートアップ企業アリア・リサーチ(ARIA Research)のプロジェクトに800万豪ドルを出資することを発表した。

2件のプロジェクトの概要と助成金額は以下の通り。

• Alternative Protein Application Centre(APAC)(220万豪ドル):シドニー大学のファリバ・デガニ(Fariba Dehghani)教授らが主導し、代替タンパク質の規模拡大可能な設計と大量生産を研究する。
• Human Augmentation Laboratory(HAL)(140万豪ドル):アリア・リサーチ社が主導する産業主導型のオープンラボとして、拡張現実、人工知能(AI)、ロボティクスに関する最新研究の橋渡し(translation)を行う。シドニー大学からクレイグ・ジン(Craig Jin)准教授が参画し、視覚障害者向けの聴覚拡張スマートグラスの臨床試験を計画している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部