オーストラリア科学アカデミー(Australian Academy of Science)は4月20日、豪州政府によるオーストラリア研究会議(Australian Research Council: ARC)に関する報告書『Trusting Australia's Ability: Review of the Australian Research Council Act2001』(オーストラリアの能力への信頼:2001年オーストラリア研究会議法のレビュー)の公表を歓迎すると発表した。

この報告書は、2001年に「オーストラリア研究会議法(Australian Research Council Act、以下「同法」)」の下で設立されて以来のARCに関する包括的なレビューの結果をまとめたものである。

同アカデミーの会長であるチェンヌパティ・ジャガディッシュ(Chennupati Jagadish)教授は「本アカデミーは『基礎研究への出資に向けた取り組みを同法の下でのARCの目的に含める』という推奨事項を歓迎する」と述べ、「これは我々の知識基盤を育てる基礎研究を保護するために重要である」との見解を示した。

同アカデミーは「ARC理事会(ARC Board)の復活」や「データ収集分析能力の刷新」「国家競争資金プログラム(NCGP)の合理化」等の推奨事項も支持すると表明している。同教授は「このレビューで示された推奨事項は非常に重要かつ合理的であり、本アカデミーはこれらが可能な限り早期に実施されることを期待している」と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部