オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、デジタルマニュファクチャリングの重要性とその促進に向けた同機構の取り組みに関する以下のように公開した。10月6日付。
テクノロジーの進歩は、世界中であらゆる分野の製造に変革をもたらしている。CSIROの研究者らは先進的なデジタルソリューションによるシステムの改善に向けて企業を支援し、デジタルツインや人工知能(AI)を用いた画期的な製造テクノロジーを開発した。
本格的なデジタル化に向けスケールアップするには、コストや機器のデジタル化に伴う混乱など、多くの課題がある。モノのインターネット(IoT)に必要なネットワークの構築においてはこれらの課題が特に顕著である。CSIROは豪州の製造業者がIoT技術を用いてより容易かつ低コストなデジタル化を実現するための方法を研究している。
コーディング、機械学習手法、エンジニアリングの価値がますます高まっている
©Nick Pitsas
企業は製造のデジタル化に投資することで、問題の迅速な把握と対応、オートメーションの促進、生産ラインのカスタマイズ、製品のインテリジェント化、顧客へのリアルタイムデータの提供など、競争上の優位と長期的な持続可能性につながるさまざまな利益を得られる。これらの利益を実現するには、イノベーション文化の構築に投資する必要がある。また、高スキル人材の雇用や従業員のトレーニングも重要である。
デジタル化により、企業は従業員にスキル向上を求める可能性がある©Nick Pitsas
(出典:いずれもCSIRO)
CSIROは特に革新的な製造業者や中小企業(SME)と連携し、デジタルテクノロジーの最新の進化を探索・活用することに力を注いでいる。同機構の最終的な目標は、今日の急速に変化する環境において豪州の製造企業の競争力を維持することである。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部