オーストラリア科学アカデミー(Australian Academy of Science)は、原子力科学に関する円卓会議を主催した。その結果、豪州の原子力科学部門には、新たな知識とインフラを構築し、同部門での雇用の拡大に向け国民の準備を整えるための国家戦略が必要であるという見解が発表された。会議の要約は2024年に公表予定。
この会議はオンラインで開催され、核物理学、核医学、放射線科学、宇宙、核廃棄物管理、環境科学、原子力規制・外交など、さまざまな分野の専門家が参加した。
議長を務めたローレンス・クラム(Lawrence Cram)名誉教授は、「基礎研究は、豪州の応用原子力科学部門での成功や新技術開発からの利益の創出、国家のリスク(sovereign risk)の軽減に向けた鍵となる。意思決定を支援し原子力科学に関する市民の理解を深めるための、情報に基づく議論や審議も必要だ」と述べた。
専門家らは、新たな技術の活用や実地体験により、教育機関で原子力科学に関するリテラシーを向上できるとの結論を出し、以下が必要であると指摘した。
(2023年12月7日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部