2024年03月
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AIソリューションの商用化を支援、競争形式プログラム開始 豪州

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、豪州の国家的な課題の解決に向けた人工知能(AI)ソリューションの開発を促進する競争形式プログラム「AI Sprint」を実施する。2月21日付発表。

このプログラムは、CSIRO傘下の国立AIセンター(NAIC)、豪州最大のイノベーションコミュニティであるストーン・アンド・チョーク(Stone & Chalk)、米グーグル(Google)のクラウド部門グーグル・クラウド(Google Cloud)が共同で実施する。

参加するスタートアップや起業家は、3カ月間の競争形式プログラムを通じて、専門家のサポートを受けながらAIソリューションのアイデアを発展させ、試作品を開発する。第1段階は2024年4月に開始される。応募者は、以下の5つの機会(opportunity statement)のいずれかに沿ったソリューションの提案書を提出する。

  1. 生活費
  2. ガバナンス
  3. サプライチェーン強靭化
  4. 健康と環境の改善
  5. 人材変革

選抜された参加者は第2段階に進み、業界関係者に試作品を発表する「Demo Day(デモ・デー)」に向け準備する。優勝者と2位・3位入賞者は、豪州の選定された研究機関の共同出資に基づき、それぞれ30万豪ドル相当と10万豪ドル相当の研究開発支援を受けられる。

プログラムを通じて、ストーン・アンド・チョークからはスタートアップ支援サービス、Google CloudからはAI技術支援、NAICからはAI専門知識やコミュニティ・リソースへのアクセス等、AIソリューションの商品化に向けた総合的な支援が提供される。

NAICのステラ・ソーラー(Stela Solar)所長は、AI Sprintは豪州国内のAI産業の確立とAI能力開発の加速に向けた同機関のミッションにおいて中心的な役割を果たすと語っている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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