豪ロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)は3月5日、豪連邦政府の「共同研究センタープロジェクト(Cooperative Research Centres Projects Grants:CRC-P)」プログラムの助成の下で、6つの中小企業・共同事業体による研究プロジェクトを支援すると発表した。

これらのプロジェクトはCRC-Pの最新ラウンドの助成金支給対象に選出された。健康・社会・環境に関する課題の解決を目的としており、企業の主導で以下を含む分野の研究開発に取り組む。

• 医療部門の先進製造
• ネットゼロ水素の製造
• 大型(heavy-duty)EV向けのワイヤレス給電インフラ

CRC-Pは、業界主導の産学共同研究を対象に、10万～300万豪ドルの助成金を支給するマッチング式のファンディング・プログラムである。今回のラウンドはすべての産業部門に開かれており、国家再建基金(NRF)の優先分野と、循環型経済等の政府の優先事項に沿ったプロジェクトに重点を置くとしていた。

RMITが支援するプロジェクトのうち、3件の概要を以下に示す。

• 唾液検査により体外受精(IVF)を受ける女性のホルモン値のモニタリングを行うバイオセンシングデバイスの開発
• EVバス・トラックを含む大型EV向けのワイヤレス給電(wireless power transfer:WPT)システムの設計、構築、評価
• 廃棄物中のポリ塩化ビニール(PVC)を環境に優しい方法で溶解(dissolution)し、分離して再利用する技術の開発

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部