2024年05月
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第1回豪英戦略的イノベーション対話、ロンドンで開催

オーストラリアと英国は4月8~9日に英ロンドンで第1回目の「戦略的イノベーション対話(Strategic Innovation Dialogue)」を開催した。

DISRのキャロリン・パティソン(Carolyn Patteson)博士(左から2人目)、DBTのゲイナー・ジェフリー(Gaynor Jeffery)博士(中央右)
(出典:豪政府)

この対話は2023年5月31日に発効した豪英間の自由貿易協定(FTA)の「イノベーション」章で定められたものであり、革新的な物品・サービスの貿易を推進することを目的としている。

今回の会議では、豪産業・科学・資源省(DISR)の国際・貿易・国家安全保障部長(Head of International, Trade and National Security)キャロリン・パティソン(Carolyn Patteson)博士と英ビジネス・通商省(DBT)の中核政策・実施・欧州地域担当部長(Director for Core Policy, Delivery and European Region)のゲイナー・ジェフリー(Gaynor Jeffery)博士が共同議長を務めた。

両議長が発表した共同声明は、イノベーションに関する共通の優先事項を述べ、以下の分野における協力機会を強調している。

  • 未来の医療の発展。新しく革新的な医薬品・診断・治療法の市場投入を加速するための「バイオブリッジ(biobridge)」の検討を含む。
  • バッテリー製造における協力の深化
  • 洋上風力発電に関する協力機会の特定
  • 安全で信頼できるAIを含む新興技術の標準と相互運用性の調和

また、この共同声明は、両国が以下を検討している重要な時期に発表されたと述べられている。

  • グローバルサプライチェーンの強化と多様化
  • ネットゼロ排出への移行
  • 重要技術の信頼できる安全な使用の確実化

次回の戦略的イノベーション対話は2026年に豪州で開催される予定である。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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