(出典:豪政府)
オーストラリア産業・科学・資源省(Department of Industry, Science and Resources)は7月3日、オーストラリア・インド戦略研究ファンド(AISRF)のラウンド15の研究助成として、豪州とインドの共同研究プロジェクト5件に総額380万豪ドルを提供すると発表した。
AISRFは二国間科学協力に対する豪州最大の助成プログラムであり、豪州とインドの大学・研究機関による共同研究を支援している。
今回助成対象となった豪州側の機関とプロジェクトの概要、助成金額は以下の通り。
受給機関 | プロジェクトタイトル | 助成金額 (豪ドル) |
---|---|---|
オーストラリア国立大学 (Australian National University) |
免疫系の力を活用して薬剤耐性と戦う | 788,014 |
アデレード大学 (University of Adelaide) |
廃棄されたモバイルデバイスからの重要金属(critical metal)の持続可能なリサイクル | 732,959 |
クイーンズランド大学 (University of Queensland) |
薬剤耐性に対抗するラクダ科抗体 | 990,994 |
モナシュ大学 (Monash University) |
ナノ材料を用いたシステム設計による手頃な価格の太陽熱脱塩(solar-thermal desalination) | 606,347 |
シドニー大学 (University of Sydney) |
AI用いた土壌炭素隔離のモニタリングプラットフォームの開発 | 673,841 |
助成金の申請には、対応するインド政府の助成金制度に応募しているインドの大学や研究機関との共同研究であることや、指定された優先分野における研究であることが条件となっている。今回のラウンドの優先分野は、「AI・機械学習」「新たな再生可能エネルギー技術(特に超低コスト太陽光発電やクリーン水素)」「都市鉱山・電子廃棄物リサイクル」「薬剤耐性」「RNAワクチン・治療」であった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部