オーストラリア産業・科学・資源省(Department of Industry, Science and Resources)は7月9日、同省の研究開発費税額優遇措置(Research and Development Tax Incentive:R&DTI)を活用した企業の事例として、植物の成長を促進する画期的な農業用温室フィルムを開発したシドニーのスタートアップ、リーフ(Luminescent Light Emitting Agricultural Film:LLEAF)を紹介した。
リーフ社が開発した赤色の温室フィルムは、太陽光の波長を、植物がより有効に活用できる赤色側にシフトさせ、植物の成長を促進する。この技術は面積当たりの作物収量を増加させ、将来の食料安全保障の確保に役立つと期待される。
同社が活用したR&DTIは、企業が研究開発活動に対する税控除(tax offset)を受けられる制度である。企業の研究開発への投資を促進し、アイデアや研究を商業化可能な製品へと発展させるための経済的支援を提供している。
R&DTIは以下の活動を通じて、豪州国民に経済的・社会的利益をもたらすイノベーションを支援している。
R&DTIの申請を検討する企業は、研究開発活動が税額優遇措置を受ける条件を満たしているかどうかの事前確認(Advance Finding)も申請できる。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部