2024年11月
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洋上再生可能エネルギーの開発推進に向け新たな制度を導入 ニュージーランド

ニュージーランド政府は、洋上再生可能エネルギー(offshore renewable energy)開発への投資を支援する新たな制度の導入に向けた法律の制定を推し進めている。

これは、手頃な価格のクリーンエネルギーの供給を倍増させ、ニュージーランドを低排出経済へと移行させることを目指す政府の計画の一部を成すものである。同国において洋上再生可能エネルギーは未開拓のエネルギー源であり、輸送や産業の電力をクリーンエネルギーで賄う経済の実現と、2050年までに温室効果ガス排出量ネットゼロという目標の達成に寄与する可能性がある。

新たな法律は以下を目的とする。

  • 洋上再生可能エネルギープロジェクトへの投資においてより大きな確実性を開発事業者に提供する。
  • ニュージーランドの国益に最もかなう開発を選択することを可能にする。

この法律では、洋上再生可能エネルギー開発に特化した以下の2つの許可を導入する。

  • 実現可能性許可(feasibility permit):目的の地域における商業許可を申請するための独占権と環境許可(environmental consent)を取得できる権利を与え、実現可能性調査への投資の確実性を高める。
  • 商業許可(commercial permit):洋上再生可能エネルギー設備の建設と運用を許可する。

この法案は2024年末までにニュージーランド議会に提出される見込みである。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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