オーストラリアのモナシュ大学(Monash University)は、韓国の政府・学術機関の代表団が同大学のパークビルキャンパスにある薬学・創薬科学部(FPPS)を訪れ、バイオテクノロジー、薬学、mRNA研究、人材開発などについて議論したと、10月31日に発表した。
この会合は豪政府の外務貿易省(Department of Foreign Affairs and Trade)の支援を受けて実施された。韓国側からは韓国保健産業振興院(KHIDI)、延世大学校(Yonsei University)の韓国国立バイオプロセシング研究・研修施設(K-NIBRT)の代表者が、豪州側からはモナシュ大学のモナシュ薬科学研究所(MIPS)、FPPS、豪連邦政府が設立したアクセラレーター組織MTPConnect、mRNA研究を支援するビクトリア州政府の機関mRNA Victoriaの代表者が講演を行った。
このプログラムは、革新的な技術開発により製薬業界全体が急速に変化している状況を踏まえ、韓国の著名な研究機関とモナシュ大学、MTPConnect、mRNA Victoria、および地域の科学コミュニティの間での協力に向けた新たな道を探索する機会を提供した。
FPPSの学部長であるアーサー・クリストポロス(Arthur Christopoulos)教授は、「韓国の急成長中のバイオ医薬分野、特にmRNAなどの薬学研究分野で中心的な役割を果たしているKHIDIと延世大学から学ぶことができ嬉しく思う」と述べた。
モナシュ大学は2024年のクアクアレリ・シモンズ(QS)世界大学ランキングにおいて薬学・薬理学分野で2位にランクインするなど、薬学分野で世界トップクラスの評価を獲得しており、近年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンをはじめとする最先端のmRNA技術の開発に取り組んでいる。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部