オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は11月8日、CSIRO の専門家が、果物の食品加工と保存に関する技術を通して、ベトナム中央高地地域の果物産業を支援したと発表した。
パブロ・ジュリアーノ(Pablo Juliano)博士は、さまざまな規模の企業の農場や工場を訪問し、中央高地地域の食品技術事情について見識を深めた
(出典:CSIRO)
ベトナム中央高地地域は、アボカド、ドリアン、パッションフルーツの主要な生産地である。CSIROの食品加工・サプライチェーングループリーダーであるパブロ・ジュリアーノ(Pablo Juliano)博士は、現地の食品技術の現状について理解するため、さまざまな規模の農場や工場を訪問した。ザーライ省とダクラク省では、地元の中小企業や協同組合、新興企業、果物協会、研究者などを対象とした技術セミナーを開催し、専門家や企業がサプライチェーンの価値を高め、食品廃棄物を削減し、循環型経済の取り組みを促進するための革新的な食品加工や保存技術について、意見交換を行った。また、ベトナムの食品業界における協力の機会を探るため、地元の生産者や加工業者との会合を行った。
ジュリアーノ博士のベトナム訪問は、オーストラリアとベトナムによるベトナム技術革新支援プログラムであるAus4イノベーション(Aus4Innovation)の一環として、スマート食品加工やソリューションを通して主要農産物の競争優位性を強化したいと考える中央高原地域の強い要望に応えるために行われた。ベトナム中央高原地域は、果物の栽培面積が急速に拡大しており、その海外輸出を加速させている。CSIROとベトナムの協力関係は、同地域の果物産業の成功をさらに促進することができる。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部