(出典:豪政府)

オーストラリア政府は2月5日、豪州での重要鉱物(critical minerals)の安定供給につながる3件のプロジェクトが「主要プロジェクトステータス(Major Project Status)」を獲得したことを発表した。

主要プロジェクトステータスを得ると、政府から国家的に重要なプロジェクトとして認められ、規制当局からの承認取得などに関するさまざまな支援を受けることができる。

3件のプロジェクトの概要は以下の通り。

• ニコ・リソーシズ(NiCo Resources)のWingellinaニッケル・コバルトプロジェクト:西オーストラリア州と南オーストラリア州、ノーザンテリトリーの州境付近に位置し、世界最大規模のニッケル・コバルト鉱床であるWingellina鉱床を開発する。リチウムイオン電池の材料として使用されるニッケルの長期的な供給を目指す。
• レナスコー・リソーシズ(Renascor Resources)のSiviourバッテリー負極材料プロジェクト:世界最大規模のグラファイト鉱床である南オーストラリア州のSiviour鉱床における採掘と、最先端下流加工施設を含む統合プロジェクト。環境に優しい工程を用いて原料を精製し、リチウムイオン電池やEVの材料として用いられる高価値な精製球状グラファイト(purified spherical graphite)を生産する。
• ティバン(Tivan)のSpeewah蛍石プロジェクト:西オーストラリアイースト・キンバリー地域の採掘・加工施設で、半導体や太陽電池、EVバッテリーの材料として使用されるアシッドグレードの蛍石を生産する。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部