2026年01月
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量子技術研究プラットフォーム開発ディスカバリーフェーズ ニュージーランドMBIE

ニュージーランド政府のビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)は、ニュージーランド先端技術研究所(New Zealand Institute for Advanced Technology)が量子技術研究プラットフォームの開発を探るディスカバリーフェーズに着手したと発表した。

ニュージーランド先端技術研究所は、2025年初めに開設された国内4番目の公共研究機関である。研究所はオークランドにある中央ハブを拠点に、全国に戦略的な研究投資ネットワークを持ち、大学や産業界、研究機関と連携して運営されている。

政府はこの研究所を通じて、量子技術や国際的な商業化機会を評価するディスカバリーフェーズを支援する。これは2025年12月~2026年6月までの予定で実施され、研究者や企業と連携し、科学と産業の両面でニーズを探ることを予定している。この調査により量子技術への投資準備が整っていると判断されれば、量子技術研究プラットフォームの設計と立上げを開始する。

量子技術の研究は、粒子が最小スケールでどのように振る舞うかという科学に基づいて行われる。これらの技術は計算技術や通信、センシングなどの分野において、複雑な問題を解決し、安全な情報システムや先進材料、超高精度測定ツールを創出するための変革的な機会を提供する。

例えばオーストラリアでは、量子重力計が鉱床や石油埋蔵量によって生じる重力場の微妙な変動を検出し、60億豪ドル以上の価値ある鉱物の発見につながった。また量子センサーは医療用画像診断の精度を向上させ、正確な手術を可能にし、アルツハイマー病などの早期発見に寄与する可能性がある。

この量子技術のディスカバリーフェーズは2025年5月に発表されたパイハウ・ロビンソン研究所(Paihau-Robinson Research Institute)がホストとなる未来材料・磁気技術研究プラットフォームへの投資や、同年9月に発表された人工知能(AI)研究プラットフォームへの投資に続く、ニュージーランド先端技術研究所の3番目の活動となる。

(2025年12月10日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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