ニュージーランド政府は2月12日、同国の公的乳がん検診制度(BreastScreen Aotearoa)を支援し、女性の乳がん早期発見を強化するため、人工知能(AI)の活用可能性を探る取り組みを開始すると発表した。
シメオン・ブラウン(Simeon Brown)保健相は、AIは医療システムを強化し、よりスマートで応答性の高いケアを提供する新たな機会をもたらしていると述べた。その一環として、保健省傘下のHealth New Zealandは、AIによる画像読影の経験を持つ組織に対し、BreastScreen Aotearoaにおいて同技術を安全かつ効果的に活用する方法の提示を求めている。
乳がんはニュージーランドの女性で最も多く診断されるがんであり、毎年約3400人が新たに診断されている。45~69歳の約27万人が毎年同制度を通じて検診を受けている。需要の増加に伴い、医療従事者を支え、より迅速で信頼性の高い検診を実現する方策の検討が必要とされている。
今回の取り組みは、AIツールが放射線科医を支援し、業務負担の軽減や患者の転帰の改善につながる可能性を検証する最初の段階である。強力な臨床監視と安全基準を維持しながら進める。Health New Zealandは、医療技術分野からの助言を得るとともに、検診従事者と連携し、医療画像分野におけるAI活用の国際事例を評価する。
近年は検診対象年齢を74歳まで拡大し、人口ベースのデジタル登録制度へ移行するなどの改善も進めている。同相は「この取り組みの中心にあるのは、より多くの女性が適時に検診を受けられるようにし、早期発見の機会を最大限に高めることです」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部