2026年06月
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ミツバチがギンバイカさび病菌を拡散か NZオークランド大学

ニュージーランドのオークランド大学は5月6日、同大などの研究者らが、ミツバチがギンバイカさび病菌の胞子を餌として集め、在来樹木を枯死させる真菌病の拡散を助長している可能性を明らかにしたと発表した。研究成果は学術誌NeoBiotaに掲載された。

研究では、元同大修士課程学生で、現在は英国のケンブリッジ大学に所属するサッキ・シン=クレイトン(Sacchi Shin-Clayton)氏が、ギンバイカさび病菌の胞子を混ぜたローヤルゼリーをミツバチの幼虫に与えた。その結果、幼虫はキウイフルーツやヤナギなど好まれる花粉源を与えられた場合と同程度に成長した。胞子は、幼虫に必要なタンパク質とアミノ酸を供給し、巣箱内で最大9日間、生存能力を保つことも確認された。

ギンバイカさび病は中南米原産で、ニュージーランドでは2017年にノースランド地方ケリケリで初確認された。現在は北島の広い範囲と南島の一部に広がり、ポフツカワ、ラタ、マヌカなどギンバイカ科の在来植物に被害を及ぼす。同氏は、syzygium maireLophomyrtus bullataなど一部の在来植物では局所的絶滅のリスクがあると指摘する。胞子は黄色い球形で花粉粒に似ており、感染植物の葉だけでなく花にも見られる。ミツバチは多様な植物を訪れ、体に花粉を付けて巣に戻るため、同様に胞子を植物間で運ぶ可能性がある。

研究を指導したデービッド・パッテモア(David Pattemore)博士は、元同大上級講師で、ニュージーランド・バイオエコノミー科学研究所の上級研究員を務めた。同博士は、養蜂家がさび病の被害が深刻な地域から在来林近くへ巣箱を移す前に、別の場所で待機期間を設けることを検討すべきだと述べた。現在、養蜂家はマヌカなど新たな花粉源を求め、巣箱を長距離移動させることが多い。

同大生物科学のジャクリーン・ベッグス(Jacqueline Beggs)教授は、ミツバチは花粉だけを集め、幼虫は花粉を与えられた場合にのみ生存するという従来の理解や、さび病は主に風で広がるという前提を見直す必要があると指摘する。導入種のミツバチが新たな餌資源を得る一方、ギンバイカさび病菌も長距離分散の新たな手段を得るため、導入種同士が互いの拡大を助ける「侵入的相利共生」に当たるという。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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