2026年06月
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古代泥岩中の微小化石が真核生物の酸素依存を示す 豪シドニー大学

オーストラリアのシドニー大学(University of Sydney)は5月21日、同大学の研究者を含む国際研究チームが、オーストラリア北部の古代泥岩に含まれる微小化石を分析し、初期の真核生物が酸素に依存していた可能性を示したことを紹介した。研究成果は学術誌Natureに掲載された。

17億年前の堆積岩の層、カカドゥ国立公園
Photo: Maxwell Lechte

熱帯のダーウィンにあるノーザンテリトリー地質調査所には、鉱物探査会社が数十年前に地下数百メートルから採取した円筒状の岩石コアが保管されている。同大学地球科学科のポスドク研究員で地球生物学者のマックスウェル・レヒテ(Maxwell Lechte)博士らは、その一部である泥岩に、15億年以上前にオーストラリア北部の大部分を覆っていた古代の内海の海底に埋もれた微小生物の化石が含まれていることに着目した。

生命は、細胞構造が単純な原核生物と、核や細胞小器官を備える真核生物に大別される。動物、植物、藻類、菌類を含む真核生物の出現は、地球を一変させ、動物、さらに人類へとつながる進化上の大きな転換点だった。ノーザンテリトリーの化石は、最古のものが17億5000万年前にさかのぼり、現在知られる世界最古の真核生物化石とされる。

17億年前の堆積岩の層、カカドゥ国立公園
Photo: Maxwell Lechte

現在生きている真核生物のほぼすべては酸素を利用するが、近年は酸素のない条件で繁栄できる真核生物も見つかり、初期の真核生物が誕生時から酸素に依存していたのかが問われている。研究チームは、ダーウィンに保管されていた泥岩コア試料を砕いて溶解し、残った有機残留物を顕微鏡で分析して、1万2000点を超える微小化石を確認した。

突起や板状構造などの複雑な表面構造を持つ単細胞真核生物の化石
Photo: Dr Leigh Anne Riedman/UC Santa Barbara
(出典:いずれもシドニー大学)

その結果、真核生物の化石は沿岸の泥干潟から外洋までの海底環境で見つかったが、酸素を含む環境で堆積した試料に限られていた。酸素のない環境の試料には、単純な原核生物型のものしか含まれていなかった。これは、17億~14億年前に地球上に生きていた最古級の真核生物も、海底で酸素を利用する生物だったことを示唆する。研究チームは、酸素が初期真核生物の進化を促すうえで重要な役割を果たしたという長年の仮説を支持するデータだとしている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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