ニュージーランド政府は7月21日、企業の研究開発(R&D)活動を支えるR&D向けの税制優遇措置(RDTI)について、支援対象となった企業のR&D投資が100億NZドルを超え、企業のイノベーションと成長力への自信や、R&D投資を支える同制度の役割が一段と高まっていると発表した。
支援対象のR&D投資は、最初の10億NZドルに達するまで約3年を要したが、その後4年未満で100億NZドルに到達した。ペニー・シモンズ(Penny Simmonds)科学・イノベーション・技術相は、この急速な伸びが、ニュージーランド企業による制度活用の速さを表していると指摘した。
6月30日に締め切られた直近の申請では、暫定結果で申請が過去最高水準となった。今年新たに制度へ登録した企業は2021年以降で最も多く、その過半数を小規模企業が占めた。サービスをキャラハンイノベーション(Callaghan Innovation)からビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)へ移管したことで、全国の小規模企業への働きかけも強化された。政府は、対象を絞った周知活動、新たな手引き、企業への個別支援が活発な制度利用につながったとしている。
2025年に行われた初の独立評価によると、RDTIによる支援1NZドル当たり、企業は支援がない場合より推計1.40NZドル多くR&Dに投資した。同年までに約18億NZドルの追加的なR&D投資を生み、ニュージーランドにもたらした経済効果は推計総額67億NZドルに上った。この額は直近1年間でさらに増えているという。
政府は2026年度予算で、R&D企業が税額控除を早期に受け取り、資金繰りを改善できるよう、年度途中の支払い導入を発表した。同相は、R&Dが新製品や技術改良、高付加価値の雇用、新たな知識を生み出すとし、「政府と企業が協力してイノベーションを支援すれば何が可能になるかを示しています」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部