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海中の「轟音」で火山津波を早期警戒へ NZオークランド大学

ニュージーランドのオークランド大学(University of Auckland)は9月3日、同大学と南カリフォルニア大学の研究者らが、2022年のフンガ火山噴火で最大の局地津波を起こしたカルデラ崩壊が、遠方まで伝わる海中音響信号を生じたとする研究を紹介し、信号監視が火山津波の早期警報に役立つ可能性を示す記事を公開した。

2022年1月の噴火では、噴煙が高度50km以上に達し、気圧波が地球を周回した。噴火初期の巨大爆発による津波は、近隣のトンガタプ島に数分以内に到達し、遡上高は1~4mだった。1時間以上後には、遡上高18~40mの津波がフンガ火山から100km以内の島々を襲い、トンガ南部と中部のリゾート施設や村を破壊した。

オークランド大学のシェーン・クローニン(Shane Cronin)教授と南カリフォルニア大学のホセ・カルロス・ボレロ(Jose Carlos Borrero)氏らは、南西太平洋の14カ所の地震観測点の記録を再解析した。噴火開始後の1時間には、海底地滑りによる流れが火山斜面を下る音響信号を確認した。トンガ時間午後6時28分ごろには最大の信号を捉え、幅約4km、深さ850m超のカルデラを形成した崩壊の開始を示すものと判断した。この崩壊は、従来の地震観測では弱くしか検知されなかった。

研究チームはトンガ通信公社と協力し、トンガタプ島西部カノクポルの通信塔が午後6時45分24秒に通信が途絶えたことを特定した。これは崩壊開始の約17分後で、津波が形成され、約60km離れた同地まで伝わる時間と一致した。T波と呼ばれる水中音響信号は長距離を効率よく伝わり、フンガ火山から最大2600km離れた観測点でも検知された。

音波は海中を秒速約1.5kmと津波の7倍以上の速さで伝わる。研究者らは、監視システムがこうした信号を自動認識して発生位置を特定できれば、地震による津波と同様に、火山津波についても早期警報を発せられる可能性があるとしている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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