2026年10月
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豪州研究会議、研究公正方針を改定 報告要件を簡素化し不正行為の対象を拡大

オーストラリア研究会議(ARC)は2026年9月9日、助成研究における研究公正上の問題などへの対応を定めた「ARC研究公正・その他の不正行為方針(ARC Research Integrity and Other Misconduct Policy)」2026年版を公表し、同日施行した。研究公正を促進・支援し、公的資金による研究の価値に対する信頼を守ることが目的である。

今回の改定では、研究機関の報告要件を更新・簡素化したほか、「その他の不正行為」に関する報告制度を追加した。また、新たな助成契約・助成指針との整合を図るため、ARC内部の手続きと違反認定後に取る措置を見直した。方針は2015年に導入され、前回は2023年に改定された。原文には、今回の改定につながった個別の事件などには言及していない。

方針は、実施中・終了済みのARC助成事業、助成を受ける研究者、審査中の助成申請と申請者のほか、外部評価者や委員などARC業務に携わる者を対象とする。研究行動規範違反の申し立ては原則として各研究機関が調査し、ARCは資金の不正使用など詐欺の疑いがある場合を除き、自ら調査は行わない。

研究機関は、予備評価や調査の結果について、申し立てに根拠がないと判断した場合も含め、原則2週間以内にARCへ報告する。ARC助成事業の資金・研究活動の停止や研究者の除外など、事業に影響する予防措置を講じた場合は原則1週間以内に通知を行う。人、動物または環境に対する差し迫った、もしくは現実の危険が確認され、関連する研究活動を停止したか停止する予定の場合も、同じ期限が適用される。

2026年版はさらに、裁判所、規制機関、専門・学術機関による認定や、法的・規制・懲戒手続きなど、ARC事業の管理や社会的信頼に影響し得る事案を「その他の不正行為」として扱う制度を設けた。ARCは事案に応じ、助成事業や申請手続きの停止、助成条件の付与、資金の打ち切り・返還、将来の申請への条件設定などを行うことができる。研究公正上の問題に対する違反認定後の措置期間は、通常5年を超えないとしている。次回改定は2028年9月を予定している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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