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暑さによる野鳥のテロメア短縮を密な植生が緩和 豪モナシュ大学

オーストラリアのモナシュ大学(Monash University)は9月24日、同大学生物科学部の研究者らが、暑い気象条件にさらされた野生の鳥でテロメアの短縮が加速することを明らかにしたと発表した。研究成果は学術誌Proceedings of the Royal Society Bに掲載された。

研究対象のムラサキオーストラリアムシクイ(Malurus coronatus)は、西オーストラリア州のキンバリー地域と、北部準州のビクトリア川流域、カーペンタリア湾沿岸地域に固有の鳥だ。テロメアは染色体の末端を保護する構造で、加齢や生理的ストレスによって短くなる。テロメアが短いことは、寿命の短縮や繁殖成功率の低下と密接に関連する。研究チームは、死には至らない暑さへの曝露が、この鳥のテロメアの変化に及ぼす影響を調べた。

その結果、若鳥が栄養面で自立へ向かう時期と、成鳥が繁殖期に入る時期に、暑さがテロメアの短縮を加速させていた。良好な社会的条件や環境要因も、暑さの影響を和らげなかった。ただし、植生が密集した場所に生息する成鳥では、テロメアの短縮が比較的軽度であった。

共著者のジャスティン・イーストウッド(Justin Eastwood)博士は、深刻な熱波による大量死は注目される一方、気温上昇の致死的ではない影響は「はるかに広範囲に及び、多くの場合、隠れています」と指摘した。動物を直ちに死に至らせない暑さでも細胞レベルで損傷を与え、それが蓄積すると個体の適応度が低下し、気づかないうちに個体数の減少を招く可能性があると述べた。

共著者のアン・ピーターズ(Anne Peters)教授は「生息地の質は、これらの鳥に暑さへの耐性を与えた唯一の要因でした」と語り、植生の密な日陰が成鳥を暑さによる細胞の衰えから守ったと説明した。研究者らは、川岸の密集した樹冠や直射日光を遮る深い森林などが生み出す微気候を守り、分子レベルのストレス指標を長期的な保全戦略に取り入れる重要性を強調している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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