2022年2月1日
水界生態系が侵入種に支配される恐れの中で、チャンピカ・エラワラ・カンカナムゲ (Champika Ellawala Kankanagme)博士は在来動植物の生物多様性が回復するよう取り組んでいる。
チャンピカ・エラワラ・カンカナムゲ (Champika Ellawala Kankanagme) 博士 ルフナ大学 主任講師 スリランカ
AsianScientist - 日常生活では気づくことはないかもしれないが、きれいな空気を確保してくれる植物から健康な土壌を提供するバクテリア、自然から採取される新薬まで、我々は地球の生物多様性に大きく依存している。しかし、全ての種類のうち8分の1が絶滅の危機に瀕しており、160種は過去10年の間にすでに絶滅してしまったため、我々が依存している不可欠な生物多様性は深刻な脅威にさらされている。
幸いなことに、スリランカのルフナ大学のチャンピカ・エラワラ・カンカナムゲ (Champika Ellawala Kankanagme) 博士をはじめとする科学者たちが我々の生物圏を保護する活動を行っている。希望は失われてはいない。
カンカナムゲ博士は現在、日陰の復活と自然抵抗性の促進を利用して侵入性の水生植物やまたは大型植物を抑制することに焦点を合わせた研究に取り組んでいる。同時に、水界生態系の汚染度、特にスリランカのバッティカロアラグーン(地元の魚介類の主な捕獲場)の魚介類の重金属濃度の評価を行っている。
大変な仕事のようだが、誰かがそれをしなければならない。幸運にも、カンカナムゲ博士の仕事はますます重要になり、よく知られるようになっている。カンカナムゲ博士は、2020年に発展途上国の若手女性科学者のためのOWSDエルゼビア財団賞 (the OWSD-Elsevier Foundation Awards for Early-Career Women Scientists in the Developing World) を受賞した。Asian Scientist Magazine によるインタビューの中で、カンカナムゲ博士は自身の研究のきっかけとなったものと将来への希望を話してくれた。
生態系保護と汚染防止に取り組んでいます。
私の博士論文研究は、水生生態系における気流の乱れが大型水生植物の成長に対する影響に関するものでした。博士課程の3年間、私はさまざまな植物種とそれらの気流の乱れに対する反応を研究しました。最も重要なことは、それが大型植物と水の動きとの間の相互作用に関する新しい洞察につながり、テーマは同じでもさらに詳しい研究の基礎を築くことになったことです。
私の意見ですが、地球温暖化、気候変動、そして地球保全には注意が必要です。今後10年間、人々が汚染防止と生態系保全に注意を向けることを願っています。この希望があるため、私の将来の研究は生態系回復技術に焦点を向けることでしょう。
私は農村で生まれ育ったので、いつも自然を楽しむことができました。 間違いなく、自然への感謝の気持ちが私が環境科学者になる動機となりました。
環境汚染や生態系劣化の防止には地域社会や政府の支援が必要です。私にとって最大の困難は、研究を実施するための資金を得ることでした。
最大の課題は、優れた研究者を育成し、維持することです。ここスリランカでは、大学卒業生の多くは卒業後すぐに産業界での仕事を選びます。もっと勉強したいと思う人であれば、留学を選びます。産業界では研究者が活動する機会はほとんどなく、研究は大学に限定されています。この状況を変え、産業界で研究活動が行えるようにする必要があります。
まだ農業分野で働いていたと思いますが、どんな仕事なのかはわかりません。でも、今でも、定年後は農場に住みたいと思います。
私は小説を読むのが大好きです。良い本を読むと周囲が気にならなくなります。また、パートナーと一緒に車で旅行に出るのが大好きです。
人口増加を制限する方法を模索するでしょう。人口が急速に増加したため資源使用も増加しました。それが、環境汚染、生態系劣化、その他の多くの問題の背後にある主な理由です。
研究者というのは、世界のどこであっても難しい仕事です。困難ではありますが、挑戦を続けてください。