台湾・カナダ水素代表団、水素エネルギー政策や戦略について協議

台湾の経済部能源署(Bureau of Energy)は5月14日、台湾の水素エネルギー開発を加速させるために、チェンウェイ・ユー(Chen-Wei Yu)局長率いる「台湾・カナダ水素代表団」を組織し、カナダに派遣したことを報告した。代表団は、連邦・州エネルギー当局や水素エネルギー分野の主要企業を訪問した。

(出典:経済部能源署)

代表団は4月19日、カナダ天然資源省(NRCan)との「台湾・カナダ水素円卓会議」に参加し、水素エネルギー政策、戦略、現在の動向について意見交換を行った。カナダは水素エネルギーの世界的リーダーになるという積極的な目標を示す一方、台湾は水素エネルギーの開発に取り組む方針を表明し、ともに2050年のネットゼロエミッション目標達成に水素が重要な役割を果たすことを確認した。双方は今後、定期的なエネルギー対話プラットフォームの設立について引き続き協議する。

豊富な天然資源を持つカナダは、水素とアンモニアの重要な世界的供給国になることが予想され、台湾の水素エネルギー事業にとって極めて重要なパートナーとなる。台湾とカナダの間で定期的な協力プラットフォームと対話メカニズムを構築することで、水素エネルギー分野での協力が促進されることが期待される。

また、今回のカナダ訪問中、台湾の金属工業研究発展センター(Metal Industries Research & Development Centre:MIRDC)とアルバータ州の公的研究イノベーション機関アルバータ・イノベーツ(Alberta Innovates)の非営利子会社C-FERテクノロジーズ(C-FER Technologies)は、パイプラインの安全性評価に関する技術協力と交流に関する了解覚書(MoU)に調印した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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