クリーンエネルギーキャリアである低炭素水素分野での協力体制を強化 APEC

アジア太平洋経済協力(APEC)は8月13日、地域の持続可能なエネルギーの未来の重要な要素として、クリーンで低炭素な水素を活用するための協力体制を強化すると発表した。

APECペルー2024主催のワークショップでは、政策立案者や産業界のリーダー、研究者らが、これらの課題について議論し、水素をエネルギーミックスに統合する機会を探った。

ペルーのエネルギー・鉱山相であるロムロ・ムーチョ(Rómulo Mucho)氏は、ワークショップの開会の挨拶の中で、「私たちの経済は、エネルギーと気候の危機がもたらす短期的な困難に直面しながらも、世界貿易と再生可能エネルギーのサプライチェーンにおいて、ますます決定的な役割を担っています。エネルギーマトリックスにおける課題を克服するため、安全で、手頃な価格で、信頼性が高く、持続可能なエネルギーへの需要は、経済を推進する協力的な原動力を生み出すと考えられます」と述べた。

専門家パネルでは、化石燃料からクリーンなエネルギー源への移行を目指すプロジェクトの実施について議論された。このセッションでは、水素セクターのバリューチェーンにおける輸送と発電を考慮に入れ、水素技術の採用を推進するための調和のとれた規制の枠組みと革新的な資金調達メカニズムの必要性が話し合われた。また、女性に関連した専用セッションでは、水素と再生可能エネルギー分野において女性が果たす重要な役割がハイライトされた。

APECエネルギー作業部会の世話人であるアリアドネ・ベナイサ(Ariadne BenAissa)氏は、「APECの水素技術の推進に関する取り組みは、世界的な課題に対する革新的な解決策を促進し、持続可能な経済成長を推進する地域のリーダーシップを表しています」と述べた。

ワークショップは、APEC加盟国が引き続き水素イニシアチブで協力し、この地域が世界的なクリーンエネルギー転換の最前線にとどまることを確かめるための行動を呼びかけ終了した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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