台湾、無人システム産業発展条例を公布 6年間で2400億台湾元投入

台湾総統府は9月11日、「国防自主強化・無人システム産業発展条例」を公布した。民間の情報通信技術(ICT)や精密機械分野の生産能力を国防・無人システム産業に取り込み、軍民両用技術の双方向移転や信頼できるサプライチェーンの構築を進める。中央政府は今後6年間で総額2400億台湾元(約1兆2000億円)を予算計上する。

条例では、無人システムを「乗員を必要とせず、遠隔操作や自律制御などによって空中、水上、水中、地上などで運用する機器」と定義。用途には巡回・検査、輸送、監視・偵察、目標捕捉、攻撃、後方支援、通信中継、電子戦などを含めた。経済部を主管機関とし、国防・軍用調達については国防部が担当する。

予算は原則として毎年400億台湾元(約2000億円)を計上し、必要な場合は総額、年度別予算とも増額できる。また、公的部門が使用する無人システムの調達では、中国大陸・香港・マカオの企業の参加を禁止し、調達を実施するチームにも同地域の籍を持つ人員を含めない。2027年中に全面的な「信頼できるサプライチェーン」を実現する方針を掲げた。

政府は条例施行後1年以内に、軍と民間企業が共同で利用する無人システムの試験場を少なくとも3カ所計画する。飛行・航行制御や妨害耐性、作戦シミュレーションなどの試験に利用する。また、用途やリスクに応じたサプライチェーンの認証制度を設け、軍用システムや軍用品、重要部品は国防部、商業・公共サービスなど非軍用システムは経済部が認証する。

国防部には、台湾製の低コスト・高性能な無人システムを優先的に調達・統合し、訓練に使用することを求めた。自律飛行や複数機の協調運用、妨害耐性のある航法、モジュール設計、迅速な量産能力の整備を優先するとともに、信頼できるサプライチェーンと重要部品の認証リストを毎月更新する。条例は予算に関する規定を除き、公布から6カ月後の2027年3月11日に施行される。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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