タイのチュラロンコン大学は2月11日、チュラロンコン王記念病院と同大学医学部がタイのトゥルー・デジタル(True Digital)社と連携し、フィジカルAIを活用した医療ロボット群を患者サービスに導入すると発表した。
今回の取り組みは、トゥルー・デジタル社の次世代デジタルインフラと医療に関する知見や専門性を組み合わせ、デジタル病院への転換を進めるものだ。
中核となるのは、5Gやブロードバンドといった基盤インフラからソフトウェア、プラットフォーム、アプリまでをつなぐデジタルインテリジェンスファブリック構想だ。その上で、クラウドコンピューティングと人工知能(AI)をロボット技術と統合し、環境を正確に認識して分析し、適切に対応できるフィジカルAIを導入した。
具体的には、プロトタイプの「放射性ヨウ素を用いた甲状腺がん治療支援ロボット」を基に、より包括的に運用できるよう機能を強化したほか、増加する甲状腺がん患者への対応と継続的なケアを支える新型ロボットも披露した。さらに、結核患者のケアを念頭に「治療および身体リハビリテーションのための医療ロボット」も発表された。
病院側は、ロボット導入により患者サービスの質向上、手術などの場面での医師・医療スタッフのリスク低減、業務の効率化と精度向上を図り、デジタル病院化を加速するとしている。同病院のジルース・スリラタナバン(Jiruth Sriratanaban)院長は、将来は他病院や在宅、地域へもケアを広げるモデルになり得ると語る。トゥルー・コーポレーション・パブリック・カンパニー・リミテッド(True Corporation Public Company Limited)社のエカラジ・パンジャヴィニン(Ekaraj Panjavinin)氏は、デジタルインテリジェンスファブリック構想を採用し、医療イノベーションを持続的に支えるエコシステムを構築すると説明した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部