2026年03月
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半導体産業、グローバルバリューチェーン本格参入へ ベトナム

ベトナム科学技術省(MoST)は2月11日、政治局決議第57-NQ/TW号など一連の政策を背景に、半導体産業が国家の戦略的技術分野として発展していると発表した。

決議57は、科学技術、イノベーション、国家デジタルトランスフォーメーションの飛躍的発展を掲げるもので、首相決定第1131/QD-TTg号および2030年までに先進的な試験・パッケージング工場を10カ所設立することを目標とする決定第1018/QD-TTg号とともに、半導体分野の制度的基盤を整備した。これらにより国家レベルの半導体エコシステム形成が進みつつある。

投資面では、米国のインテル(Intel)社、アムコー(Amkor)社、韓国のサムスン(Sumsung)社、ハナマイクロン(Hana Micron)社など海外大手に加え、ベトテル(Viettel)社、FPT社、VNChip社など国内企業も参入している。1月16日にはベトテル社の軍事産業通信グループがホアラック・ハイテクパークで32nmプロセスの国内初となる半導体チップ製造工場を着工し、2028年の試作開始を目指す。1月28日にはFPTが、ベトナム人技術者が主導する先進的な試験・パッケージング工場の設立を発表した。

人材育成も強化している。政府は2030年までに大学レベル以上の人材5万人を育成する計画を承認し、うち1万5000人をチップ設計分野、3万5000人を製造、パッケージング、試験分野に配置する方針だ。さらにAI分野で5000人、大学教員・研究者1300人の能力向上も目指す。現在約35の高等教育機関が半導体関連の教育を実施しており、今後大幅に拡大する見通しである。

またMoSTは通達第30/2025号を公布し、半導体生産用の中古設備の輸入上限を20年に緩和した。生産ラインは設計能力の85%以上の効率を満たす必要があり、技術基準や環境・安全基準、エネルギー効率基準も厳格に適用される。

専門家は、グローバルバリューチェーンへの本格参入には、教育の質向上と中核技術の習得、産学官の一貫したエコシステム構築が鍵になると指摘している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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