タイのチュラロンコン大学は2月24日、AI活用を担う官民の幹部人材を育成するエグゼクティブプログラム「NEXUS AI(Network for Executive Xceleration & Unbounded Scale)」の第2期を開始したと発表した。
第1期には政府と企業の幹部50人以上が参加し、組織レベルでのAI導入を促進するなど大きな成果を上げた。第2期では、その経験を踏まえて内容を強化し、個別組織での活用にとどまらず、国家レベルでの連携を視野に入れた取り組みへと発展させる。
チュラロンコン大学のウィラート・プリワット(Wilert Puriwat)学長は、AIはもはや競争優位ではなく不可欠な基盤技術になっていると指摘する。AIを戦略的に開発し活用できる国は、付加価値を生み出し競争力を大きく高めることができ、AIを持つことではなく、それをどのように創造し活用する知恵を持つかが重要だと述べた。チュラロンコン大学は「AI大学」を目標に掲げ、AIを社会や経済の発展に活用できる人材の育成を進めている。
プログラム委員長のマノージ・ロハテパノン(Manoj Lohatepanont)准教授によると、第2期ではAIの基礎理解と戦略的思考を学ぶ講義に加え、実際のAIツールを体験する実践型ラボや大手テクノロジー企業訪問、チーム参加型ワークショップなどを実施する。さらに中国に訪問しAI政策や技術発展を学ぶ研修や、ネットワーキングの機会も組み込まれ、参加者はAIを包括的に理解し、実用的かつ結果重視の方法でそれを適用できるようになる。
このプログラムはチュラロンコン大学工学部と商学・会計学部が中心となり、タイのDegree Plus社と共同で実施する。さらにタイのアリババ(Alibaba)社、アマゾンウェブサービス(Amazon Web Services)社、グーグル(Google)社、ファーウェイ・テクノロジーズ(Huawei Technologies)社、マイクロソフト(Microsoft)社、中国のテンセントクラウド(Tencent Cloud)社や、タイの電子取引開発庁(ETDA)、国立電子通信技術研究センター(NECTEC)など計8機関が協力により進められる。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部