フィリピン科学技術省(DOST)は4月14日、燃料危機の影響が続く中、輸入燃料への依存の緩和に資する可能性のある国内技術として、同省傘下の森林産品研究所(DOST-FPRDI)が開発した竹ペレットや木炭ブリケットに注目していると発表した。
竹ペレットは竹を圧縮して高密度化した燃料で、木質チップや農業残渣よりエネルギー密度が高く、効率的に燃焼する。直径8~12mm、長さ20~30mmの円筒形で軽量かつ輸送性に優れ、保管や取り扱いも容易である。1m3当たり最大12.15GJのエネルギーを生み、これは約3370kWhに相当する。石炭火力発電所での混焼燃料として利用できるほか、バガスや籾殻などを用いる既存のバイオマス発電の補助燃料としても活用可能であり、家庭では従来の木炭と同様に調理用途にも使用できる。石炭との混焼により温室効果ガス排出削減にも寄与することが示唆されている。
DOSTのレナート・U・ソリダム(Renato U. Solidum Jr.)科学技術相は、国家エネルギー非常事態は燃料供給の脆弱性を示すものだとし、「豊富に存在するバイオマス資源を効率的な燃料に転換することで、再生可能で国内由来の代替エネルギーを供給できます」と強調した。
また、木炭ブリケットは木炭粉に結合材を加えて圧縮成形した固形燃料で、形状が均一で扱いやすく、燃焼時間が長く煙も少ないという利点がある。竹は一部の種で1日に1m以上成長するなど生育が極めて速く、やせ地や荒廃地でも栽培可能であるため、安定的な資源供給が見込まれる。DOST-FPRDIのリコ・J・カバンゴン(Rico J. Cabangon)所長は、「地域社会が小規模な燃料生産事業を展開すれば、農村の所得向上と分散型エネルギーシステムの構築に寄与します」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部