2026年09月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2026年09月

RIE2025成果を総括、GDPの1%投じるRIE2030公表 シンガポール

シンガポール国立研究財団(NRF)は8月31日、2021年4月~2026年3月の研究・イノベーション・企業活動をまとめた「Research, Innovation and Enterprise (RIE)2025報告書」と、2026年4月~2031年3月に国内総生産(GDP)の約1%に当たる370億シンガポールドルを投資する「RIE2030計画」を公表した。

RIE2025では、企業研究開発支出が2018年の55億シンガポールドルから2023年には90億シンガポールドルへ約64%増加した。研究開発を行う企業は855社から1030社に、産業界の研究開発関連雇用は33%増の3万2509人となった。2022~2025年には、ディープテック・スタートアップが毎年少なくとも10億シンガポールドルのベンチャー投資を獲得した。2021~2024年には250件超の研究成果が、診療や治療成績の改善、国内外の診療ガイドラインや医療政策の新設・変更につながった。2026年QS世界大学ランキングでは、シンガポール国立大学(NUS)が世界8位を維持し、南洋理工大学(NTU)は前年の15位から12位へ上昇した。

RIE2030では、産業上の主要なボトルネックに対処し、研究を実社会での効果につなげる大規模施策を展開する。半導体と運輸・コネクティビティの「RIEフラッグシップ」に各8億シンガポールドル、「健康で充実した長寿の最大化」の「RIEグランドチャレンジ」に3億5000万シンガポールドル、脱炭素化の同チャレンジに8億シンガポールドルを充てる。脱炭素化では、温室効果ガス排出量の80%超を占める産業・電力部門向けの低炭素技術の進展を促す。

さらに、初期・成長段階のスタートアップを支援する「Startup SG Equity」に10億シンガポールドルを追加する。新設する研究成果の実用化助成(RTG)では、公的研究機関から生まれた初期技術を民間部門が投資する段階まで発展させる。NRFのヘン・スイキャット(Heng Swee Keat)会長は「RIE2030は、シンガポールが技術変革の新たな波を捉えることを後押しします」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

  • アジア・太平洋総合研究センター
  • Science Japan
  • 客観日本
上へ戻る