スマートフォンのアプリで目的地を入力すると、すぐに自動運転の乗用車が目の前に到着する。乗車すれば車両が自動で発進し、安全に目的地まで乗客を運ぶ......。北京をはじめとする中国の複数の都市では、こうした光景が現実化しようとしている。中国新聞網が伝えた。
2020年9月、北京市政府は北京経済技術開発区(北京亦荘)を中心に、「車・道路・クラウド一体型」の高度自動運転モデルエリアを建設することを決定。インフラシステムを整備し、L4レベル以上の高度自動運転の大規模な実用化に向けた実証と推進を開始した。
建設開始から4年以上が経ち、現在は第4段階に突入している。
モデルエリアの関係者によると、当初の第1段階では、双方向10キロの高速道路と12.1キロの都市道路の2線しかなかったが、第2段階では60平方キロに拡大。さらに2024年末の第3段階では経済技術開発区、通州区、順義区を含む600平方キロに達した。
現在進行中の第4段階では、さらに拡大され、スマートシティインフラとスマートコネクテッドカーの「ダブルスマート」都市の建設に全面的に融合され、「車・道路・クラウド一体型」を切り口とする「ダブルスマート」都市の中国発ソリューションの深化を目指している。
2025年4月1日には、「北京市自動運転車条例」が施行された。条例では、個人乗用車の利用を含め、スクールバスを除く都市内のバス、タクシー、レンタカーなど多様な自動運転型モビリティサービスが認められ、新技術・新シナリオ・新製品・新ビジネスモデルの検証を後押ししている。デモ区内では無人シャトル、自動運転による環境清掃、ロボタクシー(Robotaxi)、無人配送など、8つのシナリオで実装が進んでいる。関係者は「24年2月には、亦荘地区と大興国際空港を結ぶ自動運転ルートも開通した」と紹介した。
中商産業研究院が発表した『2025-30年における世界と中国の自動運転業界深度研究報告』によると、23年の世界の自動運転市場規模は前年比29.97%増の約1583億ドル(1ドル=約147円)だった。同研究院のアナリストは、25年には2738億ドル規模に拡大すると予測している。
さらに、業界の分析では、中国は世界最大のRobotaxiサービス市場になると予想されており、市場規模は25年に2億ドル、30年には390億ドルに達し、世界のRobotaxiサービス市場シェアの半分以上を占める見通しだ。世界ではGoogleのWaymoが早くからRobotaxiに参入しており、中国でも複数の企業がこの分野に注力している。
政策面でも後押しが強まっている。24年7月、工業・情報化部(省)、公安部、自然資源部、住宅・都市建設部、交通運輸部が合同で、「スマートコネクテッドカーの『車・道路・クラウド一体化』応用試行事業に関する通知」を出し、20の都市(または都市連合体)が試行都市に指定された。これにより、自動運転車の導入が一層加速している。

(画像提供:人民網)