2026年02月24日-02月27日
トップ  > 科学技術ニュース >  2026年02月24日-02月27日 >  24時間稼働の「スマート工場」 中国のスマート製造が新局面に

24時間稼働の「スマート工場」 中国のスマート製造が新局面に

2026年02月27日

 ロボット犬が設定されたルートに沿って巡回点検し、AI(人工知能)システムが鉄スクラップの等級をリアルタイムで分析して自動判定する。春節(旧正月)連休中、寧波鋼鉄有限公司(浙江省寧波市)の工場では、データフローが従来の生産ラインに代わり、生産を支える要素になっていた。中国新聞網が伝えた。

 この工場は、中国製造業がスマート化へ転換する動きの一端を示している。データを中核とするスマート工場は近年、製造業のデジタル・スマート化転換の重要な手段となりつつある。春節連休中でも一部のスマート工場は稼働を続け、自動生産ラインと遠隔管理・統制システムによって、生産やサプライチェーンの継続を確保した。

 寧波鋼鉄の未来工場では、工場スタッフが管理・統制プラットフォームを通じて工場エリアの動きをリアルタイムで監視している。同社責任者によると、エンボディドAI巡回点検員「寧小鉄」、研究開発と生産の一体化、AIによる鉄スクラップ等級の判定など、20以上の高付加価値シーンを構築した。新技術の応用により、研究開発期間は30%短縮され、従業員1人当たりの生産性は18%向上し、エネルギー利用率は12%上昇した。

 中国では、寧波鋼鉄のように転換を図る製造業のスマート工場が増えている。データによると、中国では累計で、基礎レベルのスマート工場3万5000カ所以上、先進レベル8200カ所以上、卓越レベル500カ所以上が建設され、最先端レベルのスマート工場が15カ所育成されたという。

 2025年11月、海爾(ハイアール)傘下の青島海爾中央空調有限公司が、第1弾の最先端レベルのスマート工場リストに選定された。海爾側によると、この工場のスマート化は主としてオーダーメイド化と集積化に表れている。AI関連技術により、ユーザーの個別ニーズに対応し、機種選定、サプライチェーンの調整、生産計画の自動作成、生産ラインの調整などを支援できる。今後は「AI+製造」を深化させ、サプライチェーンのAIスーパーインテリジェントエージェントにより、需要予測、柔軟な生産計画、在庫管理などのシーンも対象にするという。

 2024年に6部門が共同でスマート工場の段階的育成行動を実施して以降、スマート工場建設は加速段階に入った。北京は「世界のAIトップ都市」を目標に、応用面で人型ロボットの中間試験プラットフォームとスマート工場を建設する。上海は「AI+製造」活性化行動を打ち出し、2028年までに大企業でスマート工場の全面カバーを進め、ロボット密度を600台/1万人に引き上げるとしている。広州は「2035年に工業付加価値を倍増」という目標を掲げ、先進製造業と現代サービス業の「二業融合」と、産業のスマート化・グリーン化の転換を進める。

 技術開発、実装、産業クラスターを含む「スマート製造」の新たな構図が、中国で形成されつつある。

(画像提供:人民網)

 
※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます
 

中国科学技術ニューストップへ
上へ戻る