中国・河南農業大学の陳彦恵教授のチームが、崖州湾国家実験室の王海洋教授のチームと共同で、トウモロコシの理想的な形を設計するための新たな育種体系の構築に成功した。この成果は、トウモロコシ育種が従来の経験に頼った選抜から、遺伝子情報に基づく設計型の育種へと進むことを示している。研究成果は学術誌「Nature Genetics」に掲載された。科技日報が伝えた。
トウモロコシの高収量化には栽培密度の向上が鍵となる。しかし、密植しすぎると倒伏しやすくなり、葉が互いに光を遮ることで、かえって収量低下を招く。そのため、「理想的な株型(体型)」で「密植に強い」トウモロコシの育成が重要な目標となる。研究チームは、株型をコンパクトにする複数の遺伝子を組み合わせることが、「理想の体型」に近づけるうえで重要との考えに至った。
チームはこれに基づき、株型を制御する8つの遺伝子を特定した。それらをもとに、「理想の体型」に近づけるための育種体系を構築し、新たに見いだした遺伝子を、高収量だが形に改良の余地がある既存品種に導入する手法を示した。河南農業大学の姚文副教授は、「この体系を用いて古典的な品種を改良し、すでに4つの耐密・高収量の新たなハイブリッド品種を育成した。高密度栽培条件下で、収量は4.1%から9.2%増加した」と説明した。
この技術により、トウモロコシ育種の精度向上が期待される。高密度栽培に適した品種開発や、品種改良の効率化につながる可能性があるという。