中国宇宙飛行士科学研究訓練センターは6日、「地星3号」ベッドレスト実験のボランティア募集情報を発表した。2026年に北京でベッドレスト実験を実施し、中国の長期有人宇宙飛行に向けた技術支援を行う計画だ。中国新聞網が伝えた。
ベッドレスト実験は、微小重力環境が人体に及ぼす影響を地上で再現し、心血管機能や骨密度、筋肉量の変化などを調べる研究手法だ。同センターは、これまでに15日間、60日間、90日間にわたるベッドレスト実験を実施してきた。
今回の実験では、ボランティアを無作為に対照群と運動群の2つに分ける。ベッドレストの期間はグループによって異なり、約15日または30日を基本とし、研究の進行状況に応じて延長される可能性がある。ただし、最長でも60日を超えないとしている。実験期間中、参加者は頭部を約6度下げた「頭部下方傾斜」または頭部を上げた姿勢でベッド上にとどまり、食事、洗面、睡眠、排せつなどの日常生活や各種測定をすべてベッド上で行う。運動群に割り当てられた参加者は、毎日決められたプログラムに沿って運動を行う。
頭部下方傾斜ベッドレスト実験では、体液が頭部や胸部に移動し、下肢の骨や筋肉への負荷や刺激が減少する。この状態は、無重力環境下で宇宙飛行士に生じる身体変化と近いとされている。
こうした特性から、ベッドレスト実験は、微小重力が心血管機能、骨密度、筋肉に与える影響を分析するほか、長期間の無重力環境が人体に及ぼす影響に関するデータを収集し、無重力対策の有効性を検証する目的で用いられている。今回の「地星3号」実験でも、長期の有人宇宙飛行を見据えた医学データの蓄積が想定されている。