羽田空港では、高さ130センチメートル、重量35キログラムの人型ロボットを使い、大型ジェット旅客機の下で荷物を輸送ベルトに載せる作業の実証実験が行われている。中国新聞週刊が伝えた。
日本航空(JAL)とGMO AI&ロボティクス商事は2026年5月から、中国のロボット企業、宇樹科技(Unitree)の人型ロボット「G1」と、広東省深圳市に本社を置く優必選科技(UBTECH)のサービス用人型ロボット「Walker E」を使い、機体の牽引、貨物用コンテナの積み卸しといった身体的負荷の大きい作業での活用を探っている。現場の労働力不足への対応が狙いだ。
中国製ロボットが海外で導入される事例は、羽田空港に限らない。北京賽迪と中国電子報が共同で発表した報告書によると、2025年の中国の人型ロボット完成品の出荷台数は約1万4400台で、同製品の世界総出荷台数の84.7%を占めた。市場規模も世界全体の50%を超えた。
2025年以降、中国では人型ロボットだけでなく、産業用ロボットの輸出も増えている。同年の産業用ロボット輸出は48.7%増加した。中国税関のデータによると、2026年に税関分類として新たに追加された清掃ロボットは、第1四半期(1~3月)の輸出額が77億5000万元(1元=約24円)に達し、ロボット輸出総額の68.5%を占めた。世界で販売される清掃ロボット10台のうち6台以上が中国製だという。
雲跡科技イノベーションセンターの海外責任者である李志偉氏は取材に対し、「中国ロボット産業は新エネルギー車とは異なるグローバル化の道を歩み出した」と述べた。李氏は、低価格競争に頼るのではなく、産業チェーン全体の強みや、製品とサービスを組み合わせた提供を背景に、ロボットメーカーが「価値型の海外進出」を進めているとの見方を示した。一方で、海外市場で定着するには、技術だけでなく、コンプライアンス、市場からの信頼、製品の信頼性といった課題があると指摘した。