中国四川省はこのほど、人工知能(AI)の活用を省の重点政策として進める「四川省『AI+』最重要イノベーションプロジェクトの推進加速に関する実施案」を発表した。科学研究、製造業、農業、都市・農村ガバナンスなどの分野でAI活用を進める。光明日報が伝えた。
同実施案は、地域の実情に即した取り組みと体系的な配置を組み合わせる方針を掲げ、20項目の重点任務を示した。対象分野は、AIを活用した科学研究、製造業、生産者向けサービス業、農業、商業・貿易、都市・農村ガバナンス、国際協力などに及ぶ。
特徴的な分野としては、産業発展と住民生活に関わる需要を踏まえ、低空AI、軍民融合、地質・鉱物資源、エネルギー、雇用、サイバー空間ガバナンス、公共安全などを重点分野に設定した。四川省は、これらの分野でAI活用のモデルケースづくりを進めるとしている。
同実施案では、仕組み、計算能力、データ、人材、政策、安全の6分野を支援措置として挙げた。計算能力とデータの基盤整備では、2030年にAI計算能力を100EFLOPS(1EFLOPS=毎秒100京回の浮動小数点演算)とする目標を掲げ、大型・超大型データセンターの整備を進める。また、AI活用が分散しやすいことなどを踏まえ、各業界の主管部門がそれぞれの分野でAI活用を進める責任を担う仕組みも示した。
四川省では現在、139カ所のデータセンターが建設され、AI計算能力の規模は約38EFLOPSに達している。また、データ資源や応用場面を活用し、AI向け高品質データセットの整備にも取り組んでいる。近年、省内ではロボット訓練場、大規模言語モデル訓練場、「諸葛空間」などの公共サービスプラットフォームが相次いで整備・運用されているほか、「創投天府・週週見」と呼ばれる週次の投融資ロードショーも実施されている。
2025年には、四川省におけるAI関連の各種応用場面の売上高が前年比92.4%増の57億9000万元(1元=約24円)だった。